和ろうそくの灯りとお香
2019.06.10
ろうそくの炎を見つめる時ってありますか?
やわらかく、あったっかい炎を見ていると「ホッと」します。
お家でろうそくに火をつけるって言ったら、今はアロマぐらいですかね。
あとはお仏壇とか。
本当はろうそくの炎はそれでけで、マイナスイオンを発生し、かつ、1/fのゆらぎの波長により心が癒されます。
かおりのエッセンスは別のがよいかもしれませんね。熱量が多く、オイルの揮発性が高くなりがちです。
火を使って香りを楽しむならば、お香がよいです。
それこそ抹香臭いって言われそうですが、その昔は、天然香料の利権をめぐり戦争があったというくらい、貴重で贅沢なものなんです。
皆さんが知っているのは「サンダルウッド」(白檀)ですかね。天然の香木の代表です。杉やヒノキのように木そのものの香り。
でも、お香で高級なものは「沈香」といい、何十年、何百年もかけて木に付着した油分が自然の影響を受けて熟成されて、濃度の高い油分に変化します。
香りはなんとも言いがたい、甘く、苦く、塩辛く、辛く、酸っぱい。それが相まった微妙な香り。
そして、その中でも最高級なものが「伽羅」。平安の昔から「伽羅女」(きゃらめ)とは、女性に対する最高の褒め言葉。「この世のものとは思えないくらいの美しさ」ということです。
炎を見つめ、伽羅でも薫いて、今夜も一杯やりましょうか。